「神経」って誰が名付けたの?
先日、NHKで「英雄たちの選択」「この本が日本を変えた!~杉田玄白“解体新書”への挑戦~という番組を興味深く見ました。当社のホームページなどで、多用している単語「神経」の命名者および語源について説明されていました。
前野良沢・杉田玄白らが「解体新書」(ドイツ人医学者、ヨハン・アダム・クルムスの医学書「Anatomische Tabellen」のオランダ語訳である「Ontleedkundige Tafelen」(1734年)を、4年近くかけて1774年に翻訳し、刊行したことは皆様もご承知のことと思いますが、辞書もない翻訳の苦労については、杉田玄白の著書「蘭学事始」に書かれています。その翻訳の際、オランダ語「zenuw」の訳として「神経」という言葉を造っています。その他にも、「軟骨」「動脈」等の言葉も造られ今日でも使われています。
では、「神経」という造語は、どこから来たのでしょう。それは、「神気経脈」という言葉から来ているそうです。「神気」は心身の気持ち、気力、精神を表し、「経脈」は、経路すなわち、「経」は、動脈、「路」は、静脈を表し、精神や気などが往来する路ということで、「神経」という言葉が造られたようです。
新しい言葉を造るということは、わくわくする気もしますが、後世の人々に責任を負うということでは、とっても荷が重いことですね。
当社の商品に深いゆかりがある「神経」の言葉の成り立ちについて、お知らせしましたが、
次回は、同じくゆかりが深い「細胞」について、お知らせしましょう。面白い話題ではないかもしれませんがお楽しみに!