宇田川榕菴(ようあん) をご存じですか?(2019/04/01投稿記事)
今日は、新元号「令和」が発表され、初めて、「脱中国」がニュースになっています。
本日ご紹介する人物の「創語・造語」のひとつは、今は中国でも使われるようになっています。「元素」のことを、中国では、もともと「元質」とか、「原質」とか言っていましたが、今では、「元素」になっています。その「元素」の造語した人物を、 「神経」の名付け親に引き続き皆様にお知らせいたしましょう。
当社商品「ジオスゲニン・ゴールド」に最もかかわりがある「神経細胞」 の「細胞」について「神経」同様に名付け親のお話です。
細胞 の 名付け親 宇田川 榕菴 (ようあん)
「宇田川榕菴(ようあん)」皆様あまり馴染みがない名前かと思いますが、非常に興味を抱かせる人物です。江戸後期(1798年寛政10年)大津藩江戸詰め藩医の長男として生まれ、後に、津山藩医宇田川玄真の養子になりました。彼は、「日本の化学の父」「蘭学者」「本草学者」等言われているように、多岐に亙る(わたる)分野で大活躍した、またシーボルトとも交流のあった学者です。彼の化学分野での著書の代表作である「舎密開宗」(これは、「せいみかいそう」と読みます。「せいみ」は、オランダ語のChemieから来ているそうです。仏教、お経の類の本ではなく、49歳で亡くなるまでの10年間をかけて刊行した、全21巻1100ページの書物のタイトルです。)は、海外の化学の書物の翻訳に加え、彼が実験したことなどを加え著したものです。
榕菴の造語としては、「酸素」、「水素」、「窒素」、「炭素」等、元素にかかわる用語、「元素」、「金属」、「酸化」、「試薬」、「溶解」、「炭酸」「中和」などの化学分野の用語、「細胞」、「属」などの生物学分野の用語、その他、「法則」、「物質」、「圧力」、「温度」、「結晶」、「蒸気」、「分析」、「物質」、「成分」などの一般的な用語とありますが、その他にも、「珈琲」も榕菴の造語です。トランプを自分で作ったり、日本最初の泉質の調査を有馬温泉で行ったりと、榕菴の博学卓識が、杉田玄白のように84歳まで生きていれば、明治維新の中で、もっともっと活躍ができたのではと惜しまれます。(1846年弘化3年没48歳)
日本には、教科書にあまり出てこない偉人・賢人がいるものですね。