「人生100年時代音頭」の振付師はだ~れ?!
元気なお年寄りはいずこ?
8月末に骨折の手術をして以来、近隣の病院に経過観察で実質5分足らずで終わる診療を、
待ち時間を入れて平均2時間半を病院で過ごすことになっています。仕事の関係で、
午前9時の予約を入れていても、8時15分頃には病院到着。8時30分からの受付開始に
待っている行列が、すでに約50人!その95%の人は、少なくとも70歳以上とお見受けします。
病院だからかもしれないけど、お話しできてお年を知ることができた限りでは、皆さん実年齢
より老けて見えます。
一方、テレビ番組では80歳、90歳になってもお元気で若々しくご活躍されている人々を紹介
する番組が増えているように感じます。これは、実際のところその年代で活躍されている方が
増えているというよりは、ニュースや番組になるくらい少数だということでしょうか。
Life・Shift(ライフシフト)100年時代の人生戦略
イギリスのリンダ・グラットン、アンドリュー・スコットによる著書
「Life・Shift(ライフシフト)」のテーマである「100年時代の人生戦略」のなかで、
2007年生まれの50%は107歳より長く生きると推計されています。
そのような時代には、現在の、「教育を受けるステージ」「仕事をするステージ」
「引退のステージ」の3ステージの時代から、なが~い後半の人生がある時代、
マルチステージの時代に移るということですね。そうなったら人は、一体全体いつまで
生産性のある仕事に就いていなければならないのでしょう。
教育を 受ける ステージ ~10代 |
仕事をするステージ
20代~60代? |
引退の ステージ 60代~??? |
教育を |
仕事をするステージ
20代~60代? |
引退の |
平均寿命だけが延びて、健康寿命が追い付いていない日本だからこそ、当社の強い
願いでもある健康寿命を延ばすことに力を入れるのは全く賛成!だけど、病院で見る
光景は健康寿命とはかけ離れた現実。やるせなくなってしまいます。
人生100年時代構想会議
2017年政府により開催されている「人生100年時代構想会議」は、
「一億総活躍社会の実現」「人づくり」「人生100年時代を見据えた経済社会の在り方
を構想」を目的としています。しかし少なくとも現代では、一億総活躍社会の実現と
言われても病院の光景を見る限り空虚な響きしかありません。また、労働人口減少の
解決を高年齢者に頼り、年金受給年齢を引き上げ、というよりは、年金納付期間を延伸
するのが狙いか?とも思えるほど。笛、太鼓を鳴らし「人生100年時代音頭」の振付師
および振付師助手がどこかにいるような気がします。
国民は、そんなに愚かではなく、歴史的に見ても、世の中の変化の先取りはできなくても、
変化に対し十分に対応できてきたし、これからも適応できると確信しています。たとえ変化
にうまく対応できない人々がいても、排除されるものではなく、共生すべき社会を創って
いくことが大事なのではないでしょうか。
国が考えることは、「国家100年の大計」であり、高レベル放射性廃棄物の最終処分場の
目途もなく、また、世界の7%の火山がこの狭い国土にあることを無視して、原子力発電に
踏み込んだような類の間違いを起こさないことだと思います。
それにしても、70代、80代、90代の政治家で溢れている日本は、どうなのでしょう?
皆様は、好きですか?
もし、「人生100年時代構想会議」によって作成された「人づくり革命 基本構想」に、ご興味があれば。
https://www.kantei.go.jp/jp/content/000023186.pdf