先日、70代の友人からこう尋ねられました。
友人「今度、運転免許の更新があるんだ。認知機能検査があると聞いたのだけど、どんな内容か知ってる?何か対策があったら教えてよ。」
私 「それなら、加齢に伴い低下する認知機能を維持するジオスゲニン・ゴールドを!」と言いたいところだったのですが・・・(苦笑)。帰り際にしっかりパンフレットはお渡ししました。
今回は75歳以上の方の運転免許更新について少し解説したいと思います。
運転免許更新における認知機能検査
75歳以上の方の免許更新は少々厄介です。高齢者の事故が後を絶たないので、なるべく面倒?にして、免許証の返納促進が警察庁の狙いではないかとも思われます。何より高齢者を守る一面もあると考えられます。
75歳以上の更新には、
- 認知機能の検査
- 2時間の高齢者講習
- (対象の方はさらに運転技能検査1時間)
が必須です。運転技能検査の対象は、過去3年間に信号無視、通行区分違反、速度超過、携帯電話使用等11類型の違反行為があった方です。これに合格しないと原則更新が出来ません。(詳細は、警察庁のホームページをご参照ください。運転技能検査の課題や減点についても丁寧に写真入りで説明してあります。)
運転免許の更新等運転免許に関する諸手続について|警察庁Webサイト (npa.go.jp)
高齢者運転免許更新における認知機能検査について解説します。この検査では、記憶力や判断力を測定します。「時間の見当識」と「手がかり再生」の二つの項目です。2022年の5月から簡素化され、認知症でない旨の医師の診断書を提出した場合等には検査が免除されますが、試験場の検査の方がはるかに簡単なので、こちらをお勧めします。
1.「時間の見当識」問題
まず「時間の見当識」問題。は全部で5問。今日が何年、何月、何日、何曜日、何時を答えます。年が答えられたら5点。月が答えられたら4点。以下3点2点1点で計15点満点です。
2.「手がかり再生」問題
次に「手がかり再生」問題。16のイラストを覚えて、答える問題です。
1枚に関連のない4つのイラストが描かれています。(例えば、テントウムシ、ライオン、タケノコ、フライパンなど)それを1分間見て記憶します。
これを4回。全部で16個のイラストを覚えます。
次に、2つの数字をタッチしてくださいと言われます。1枚の中にたくさんの数字が並べられた紙を提示されます。言われた数字(例えば3と6)を指でタッチするのです。この問題自体は点数には関係ありません。所謂、介入問題と呼ばれるもので、さっき記憶したものへの意識を、別のものにそらせる役目をする問題です。
その後、先ほど記憶した16のイラストを答えます。1つにつきヒント無しで正解した場合は4点、ヒント有り(タケノコのヒントとして野菜と表示されます。)で回答した場合は2点、64点満点です。
時間の見当識 15点、 手がかり再生で64点 全部で79点。合格ラインは36点以上です。次にこれらの検査の対策について考えてみたいと思います。
検査対策
まず「時間の見当識」この検査の対策としては、「いつでも思い立ったときに今日が何年何月何日何曜日何時何分を言ってみる」とよいと思います。というか、それ以外の対策が思いつきません・・・。検査を受ける前に、もう一度今日の日にちを確認しておくのがよいですね。
「手がかり再生」は色々と言われていますが、やはり「関連づけ記憶法」がかなり有効だと思います。人には、コンピューターにも勝るといわれる「連想」をする力が備わっていますから。関連した他の事柄、ものを一緒に覚えると、記憶を引き出す力が大幅にアップします。記憶は、覚えていることより、思い出すことが重要で、それには、関連したものと一緒に覚えておくことがとても重要になります。
You Tubeで、「関連づけ記憶法」として手足を使う方法が紹介されていました。右手の指に最初の4つのイラストをひとつずつあてはめ、二つ目の4つのイラストは、左手の指にあてはめ、同じように右足左足の指にあてはめていくのです。なるほど、単独でバラバラに一つずつ記憶するよりは何かと結び付けた方が簡単だし、思い出しやすいですね。
おわりに
いかがだったでしょうか。例えば散歩するときに、家の表札をできるだけ(例えば最低10個)覚えてくるといった、日々の訓練で認知機能を維持することがよいかもしれません。こんな検査にびくびくしないで、検査日を楽しみに待てるようになりたいですね。
もちろん、検査に通ることが目的でなく、安全に運転されることが肝心なので、日々、事故無く違反無く車の運転をされることを願っています。
お尋ねになられた方も無事免許の更新をされたそうで、私もほっとしました。運転しない方がいいのでしょうが、お住いの関係で、車無しでは生活しにくいところなので。
これから高齢者だけの地域も増えていきそうでますます心配です。どうぞお気をつけて。
(naka)