カカオとチョコレートとポリフェノール(6)
-カカオポリフェノールとジオスゲニンの合体に向けて-
ひとまず今回でポリフェノールに区切りをつけようと思っていますが、思い通りになる?なにしろポリフェノールは数千とあるので、キリを付けるだけです。今後、また述べることもあろうかと思っていますが。
最終回(?)はタイトルにもなっております、身近な「カカオポリフェノール」について。
カカオポリフェノール(1)
ココアとチョコレートの違いは?
カカオとチョコレートは何が違うのでしょう?製造工程のある所までは一緒です。本題から少し外れますが、カカオについて少しだけ。
カカオについて
- 原料はカカオの木の実であるカカオポッド。その中に果肉(カカオパルプ)に包まれて約30~40粒程度の白色のカカオ豆が入っています。カカオポッドになる花は、白、ピンク、赤色、黄色など3㎝程の可愛いく美しい花で、結実した花は約6ヶ月で完熟します。従って、産地では年2回収穫します。
- カカオの原産地は、2016年の国際連合食糧農業機関(FAO)のデータでは、コートジボワールが圧倒的首位(約147万トン)、ガーナ(約86万トン)、インドネシア、カメルーン、ナイジェリア、ブラジルエクアドル、ペルー、ドミニカ共和国、コロンビア(約6万トン)がトップ10か国です。(大分差がありますね。)すなわち、西アフリカ、東南アジア、中南米でほとんどと言えます。その特徴は、約27℃の平均気温と年間降雨量が1000mmを超えるような地域に限られ、赤道を挟む北緯20度から南緯20度の地帯になっています。この地帯は「カカオベルト」と言われています。
カカオについて色々と教えていただいているカカオ研究所(https://cacaoken.com/)の中野利美氏は、日本人として最初にベトナムでカカオ農園を運営し、現地での製造指導を行われています。ベトナムの生産量は、まだまだ少ないのですが、中野氏は現地で渋み、酸味がうまく調和した高品質のカカオ豆を生産されています。 - 横道にそれついでに、豆の生産地によってチョコレートになった時の味にそれぞれ特徴があります。ワインのテロワールと同様に、地理、地勢、気候、風土、土等によって異なる風味を生み出すといわれています。赤ワインのテースティングで、よくビターチョコの香りがするなどと言いますが、ビターチョコもどちらのカカオを使ったビターチョコなどと表現しなければいけないのかもしれませんね。カカオでは、フレーバーという単語の中に、風味の違いを述べられますが、基本的には、酸味、苦味、渋み、香ばしさ、スモーキー、フルーティー等が主な特徴です。産地を確認して、味わえるようになれば、フランスのピエール・エルメ、ベルギーのピエール・マルコリーニ、
そして、日本人で最初にワールド・チョコレートマスターズ2007で総合優勝した水野直巳氏(福知山で「洋菓子マウンテン」代表
https://www.naomi-mizuno.com/
https://www.kyotoside.jp/entry/20190115
同じマスターズで2009年に総合優勝した平井茂雄氏(神戸で「L’AVENUE」代表(http://www.lavenue-hirai.com/)や、数々の賞を取られていて、今やまさに実業家としても大活躍の辻口博啓氏のような、パティシエ、ショコラティエになれるかも?💛
(つづく)