フレイルには、3つの関わっている要素があります。
・身体的要素のフレイル(サルコベニア-筋力が衰えた状態等)
・精神・心理的要素のフレイル(認知症・うつ等)
・社会的要素のフレイル(孤立・空虚感等)
この3つの要素が相互に影響し合い、負へ向かうベクトルを太く、短くしていると考えられています。
フレイルかどうかを判断する評価法は、現在では30近い方法があるそうですが、国際的に代表的な評価法を簡単にご紹介します。
Friedらの概念(表現型モデル)に基づく評価方法(論文のタイトルなので難解ですみません。)
この評価法は、上記の三つの要素の内、身体的フレイルの項目だけが含まれているので、身体的フレイル診断だけに使われています。
この方法の基本的な考え方は、ヒトがフレイル状態になると、5つの要素が見える?表れる?ようになるとしており、右側の代替指標の基準によって判断されます。
・身体の縮み(Shrinking) ―――――――― 自然的な体重減少の有無
・疲れやすさ(Exhaustion) ―――――――― 疲労感
・活動の減少(Low activity) ―――――――― 身体活動量
・緩慢な動作(Slowness) ―――――――― 通常の歩行速度
・弱々しさ(Weakness) ―――――――― 握力
この評価法は、CHS基準と呼ばれています。(英語が多くなりついでに、CHSは、Cardiovascular(心血管)Health Studyの略語です。)
これでは何のことか、どうすればわかるのか不明瞭なのですが、有難いことに、厚労省は、日本版CHS基準(J-CHS基準)を作成しております。これで少しだけ理解が進みます。
項目 | 評価基準 |
体重減少 | 「6 ヵ月間で 2kg 以上の体重減少がありましたか?」 |
筋力低下 | 握力低下(男性 26kg 未満 女性 17kg 未満) |
疲労 | 「(ここ2週間)」わけもなく疲れたような感じがする」に「はい」と回答 |
歩行速度の低下 | 通常歩行速度以下(性別・身長間わず 1.0m/秒未満) |
身体活動の低下 | 「軽い運動・体操をしていますか?」「定期的な運動・スポーツをしていますか?」の問いのいずれにも「していない」と回答 |
J-CHS基準
そして、この基準をもとに、国立長寿医療研究センター病院長の荒井秀典先生と筑波大学人間系教授の山田実先生達によって簡便に自分で確認できる簡易フレイル・インデクスが作成されました。この特徴は、筋力に係る質問の代わりに、認知機能の評価項目が入れられました。3項目以上に該当する場合はフレイル、1~2項目だとフレイルへの入り口が近いプレフレイルと判断されます。
私は、2番目の項目に該当します。体重減少は、その反対でコロナ太りが原因だと勝手に判断しています。太るのもヤバいと悩んでいますが、皆様はいかがでしょうか? (続く)