4月3日富山新聞朝刊社会面に 次の記事が東田教授の写真入りで大きく掲載されました。
アルツハイマー ヤマイモ新薬 臨床研究 富山大和漢医薬学研 東田教授ら
ヤマイモに含まれる成分がアルツハイマー病の症状を改善させる効果について研究する富山大和漢医薬学総合研究所副所長の東田千尋教授(54)らの研究グループは2日までに、患者を対象とした新薬開発の臨床研究に乗り出した。富山県内で多くの協力者を得るため、異例ながら新聞折込も活用して広く参加を呼びかけ、前例のないアルツハイマー病患者の症状を改善させる治療薬の開発、承認に向け、大きく歩を進める。
東田教授は2009年から、ヤマイモに多く含まれる「ジオスゲニン」という成分に着目し、神経細胞や認知障害に対する効果の研究を進めてきた。
アルツハイマー病のマウスを使って実験では、ジオスゲニンの投与により、患者に典型的に見られる神経細胞の変性が、正常に近い状態に戻り、記憶力が改善する効果があることを突き止めた。
16年に取り組んだ健康な人を対象とした臨床研究では、ヤマイモエキスの服用で認知機能が向上し、血液検査で副作用が見られないことを確認し、認知機能の改善などの効果が期待できる機能性表示食品の開発につながった。(※注 ジオスゲニン・ゴールド レジリオ社で販売中)
過去に例のないアルツハイマー治療薬の開発、承認につなげるため、初めて人間の軽度認知障害か、軽度アルツハイマー病の患者を対象に臨床研究を進めることにした。今後、患者の効果を確認し、さらに治験を進めながら、治療薬の承認を目指していく。
(中略)
東田教授は「基礎研究からこつこつと証拠を積み上げてきた。近い将来、薬として世に出し、結実させたい」と意気込みを示した。
(後略)
2021年4月3日富山新聞朝刊社会面より
※注 レジリオ
創薬のプロセスは、平均10年といわれるように、大変時間がかかることではありますが、いずれ「ジオスゲニン」がアルツハイマー治療薬として広く認められ、認知症に苦しむ方々、ご家族が少しでも減ることを切望します。