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スーパーフード「カカオニブ」

投稿日:2024年2月22日 更新日:

2024年のバレンタイン

今年もバレンタインの恒例イベントがにぎやかに行われたようです。バレンタインと言えば、チョコレートのプレゼント。贈る相手、贈る目的によってその呼び名も複雑多岐に亘っているようです。友チョコ、ファミチョコ、マイ(自分)チョコ、世話チョコ、逆(さか)チョコ、社交チョコ、部下チョコ、パパチョコなどなど、何でもありの様相・・・。しかし結局のところ、「本命」と「義理」の二つしかないのだと思います。皆様もご自分のスタイルに合わせて独自に名付けてみてはいかがでしょうか(笑)

 

さて、今回はバレンタインにちなんでチョコレートに関するお話です。

 

1.チョコレートの原材料 カカオ

チョコレートの原材料は、カカオです。

学名はTheobroma Cacao  アオギリ科の常緑樹です。Theobromaはギリシャ語で「神(theos)の食べ物(broma)」を意味します。最大の生産地は、西アフリカ(コートジボワール、ガーナ、ナイジェリア等)。次に、中南米(メキシコ、コロンビア、ドミニカ共和国、エクアドル、ブラジル等)、東南アジア(インドネシア、フィリッピン、ベトナム等)となっています。因みに、日本の輸入相手国はガーナで70%超、エクアドル、ベネズエラが続いています。
(参考 政府統計の総合窓口e-Stat https://www.e-stat.go.jp )

 

現在栽培されているカカオの品種は三系統が知られています。

  • クリオロ種:苦みが少なく、柔らかい味が特徴。病害虫などに弱く栽培が難しい。生産量は極めて少なく全体量の3~5%程度。メキシコからニカラグアで主に生産。
  • フォラステロ種:世界の主流品種。苦みが強い。病害虫に耐性があり栽培しやすい。西アフリカ、東南アジアで主に生産。生産量は全体量の80%以上。
  • トリニタリオ種:クリオロ種とフォラステロ種の交配種。高貴なクリオロ種の香りと栽培しやすいフォラステロ種の長所を受け継ぐ。中南米、スリランカ、インドネシアで生産。全体の10~15%の生産量。

 

2.チョコレートの製造工程

では、チョコレートはどのようにしてつくられるのでしょうか。

カカオの実は、ラグビーボールのような形をしています。カカオフルーツ、カカオポッドとも言われています。その中に果肉(カカオパルプ)と種子(カカオビーンズ)が入っています。果肉と種子を通常バナナの葉で包み一緒に発酵させます。そうすると、種子がカカオ豆になります。

 

カカオ豆を砕き外皮と胚芽を取り除きます。これがカカオニブです。

 

カカオニブを粉砕、焙煎し、ペースト状にします。これがカカオマスです。カカオ豆をローストする方法と、カカオニブをローストする方法の二通りあります。カカオマスは、ココアの原料にもなります。

 

カカオマスに砂糖、ココアバター(カオスマスから分離された脂肪分)、ミルクなどを配合し成型するとチョコレートの完成です。

 

3. カカオニブに含まれる主な栄養成分

チョコレート製造工程に登場する、カカオニブ。スーパーフードとして注目される食品です。なぜスーパーフードなのか、それはカカオニブには豊富な栄養素が含まれているからです。もっとも有名な栄養素として、ポリフェノールが挙げられます。その他にも、タンパク質、ビタミンB6,B12, マグネシウム、鉄、銅などのミネラル、テオブロミン、フェニルエチルアミン、パントテンサン等が含まれています。これらの栄養素がどれだけすぐれているのか、少しご説明したいと思います。

 

◆ポリフェノール

ポリフェノールは植物のもつ苦味や色素の部分で非常に強い抗酸化作用が期待できます。カカオニブには赤ワインより少なくとも数倍高い抗酸化作用があるといわれています。弊社商品の「健脳ジオスゲニンゴールド」のような健康食品(機能性表示食品)では、成分の効果効能を無制限に謳うわけにはいきません。しかし一般論としてのポリフェノールの効能を申し上げることが可能だとの判断でご説明したいと思います。

ポリフェノールの効能

a. 血管の炎症を軽減、血管の拡張作用により、血圧低下を促します。

b. 悪玉コレステロール(LDL)の酸化を防ぎ血管をしなやかにします。善玉コレステロール(HDL)も増加し、動脈硬化予防を支援します。

c. シミそばかすの原因は紫外線による活性酸素と言われています。ポリフェノールはその活性酸素の除去を促し、皮膚の角層の水分量の低下を抑え肌の健康を支援します。

d. ポリフェノールにはアレルギーの発生を防止し、脳の活性化にも効果があります。前回のブログで説明したBDNF(脳由来神経栄養因子)が鍵です。BDNFは適度な運動によって増える(注1)のですが、一方運動によって生じる酸化ストレスを抗酸化物質によって減少させ海馬でBDNFが発現しやすい環境を作る可能性が報告されています。(注2)さらに、カカオポリフェノールが、脳の血流量を増加させ、BDNFを含む血流量増加によって認知機能を高める可能性も報告されています。(注3)

このような効果について、株式会社明治では、素晴らしい研究がなされていますが、その他にも、内外で同様の研究が数多く進められ、カカオポリフェノールの驚異の力の真実が明らかにされようとしています。

 

今回も簡明にと思いながらついつい話を広げてしまいました。申し訳ございません。その他の成分については次回に続けさせていただきます。

チョコレートについて詳しく知りたい方は、以下のURLをご参照ください。

明治チョコレート社の「みんなの健康チョコライフ」https://www.meiji.co.jp/chocohealthlife/

 

(注1):Szuhany, K.L., Bugatti, M. & Otto, M.W. (2015) A meta-analytic review of the effects of exercise on brain-derived neurotrophic factor. J. Psychiatr. Res., 60, 56-64.
(注2):  饗場千夏 , 韓宝宝 , 木内政孝 , 安藤大輔 , 山北満哉 , 小山勝弘 ; 高強度運動時における抗酸化物質投与が海馬脳由来神経栄養因子 (BDNF)発現に及ぼす影響 . 体力科学第 61巻第 1号 111-117(2012)
(注3): Brickman, A. M.; Khan, U. A.; Provenzano, F. A.; Yeung, L. K.; Suzuki, W.; Schroeter, H.; Wall, M.; Sloan, R. P.; Small, S. A., Enhancing dentate gyrus function with dietary flavanols improves cognition in older adults. Nat Neurosci 2014, 17, 1798-803.

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