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脳ってどうなってるの?

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脳ってどうなってるの?

今日は、脳のしくみについて富山大学東田千尋教授がわかりやすく教えてくださいました。

 

東田先生
「私たち人間の脳の中は、およそ1000億個からなる神経細胞と、やはり1000億個近い主に神経細胞に栄養を与え、また有害物質の侵入を防ぐ役目をするグリア細胞がぎっしりと詰まっています。」

 

生徒
「細胞が1000億個?なんだか多すぎてよくわからないけど、そんなにはいってるんですね。神経細胞とグリア細胞いいパートナーだね。神経細胞がボケで、グリア細胞がツッコミ?」

 

東田先生
「うふふ。お笑いコンビとはちがうけど、でもちゃんと役割分担してる。その間を血管が通って栄養を運んでいます。私たちのあらゆる活動は神経によってコントロールされています。神経細胞は神経線維(軸索)という電線のような突起を伸ばし、別の神経細胞につながって、信号を伝えます。どの細胞がどの細胞につながるかは、正確に秩序だって決まっていて回路ができています。」

 

生徒
「え?1000億個もある細胞が正確にどの細胞とつながるかが決まっているなんて、本当ですか?」

 

東田先生
「そうなの。脳の機能ごとに、例えば、記憶に関わる回路、物を見て認識する回路、足を動かす指令を伝える回路、などといったように、担当する回路が複雑に精密に担当しています。神経線維が整然と走行していることは、人間の脳の中の神経線維を可視化する技術によっても見ることができます。(画像:成人の脳の神経線維(軸索)の走行)無数の神経線維が、方向性をもって脳の中に広がっています。」


画像:成人の脳の神経線維(軸索)の走行

生徒
「うわあ。壮観ですね。何か考えるとき、体を動かすとき、それはすべて脳の中で機能ごとに回路がはたらいてその指令に基づいて実行できるということなんですね。すごいな。」

 

東田先生
「この精密につながりあっている神経回路が断線した状態が認知症をもたらします。神経細胞の回路の断線により、ものごとを覚えたり思い出したり、また段取り良く作業したり、など色々なことができにくくなっていきます。」

 

生徒
「なるほど、機能ごとに精密に作られている回路が正しく動かなくなって、もの忘れが多くなったり、自分の思い通りに行動したりすることができなくなってしまう。ひどくなると認知症につながってしまうというわけですね。なんとか修復する方法はないのですか?」

 

東田先生
「一般的に、途切れてしまった神経回路の修復は極めて難しいと言われています。ですが、ひとつ光明があります。実は私の研究している和漢薬に、回路が再びつながる可能性が示されています。イメージでいうと、停電で何も見えなかった部屋に電気が通ってまたパッと明るく照らされるような感じです。」

 

生徒
「え?和漢薬に認知症を治す可能性があるということですか?詳しく教えてください!」

 

次回に続く。

画像:成人の脳の神経線維(軸索)の走行
出典:https://www.news-medical.net/health/Diffusion-Tensor-Imaging-(DTI)-Explained.aspx

 

東田 千尋(とうだ ちひろ) 教授

富山大学和漢医薬学総合研究所神経機能学領域 薬学博士
1994年北海道大学大学院薬学研究科博士後期課程薬学専攻修了。1995年より富山医科薬科大学和漢薬研究所助手。米国NIH留学を経て、2010年より富山大学和漢医薬学総合研究所准教授として研究室を主宰。2017年より現職。
和漢薬や漢方薬の秘めたる力をテーマに20年以上にわたり、認知症の予防、改善につながる研究を行う。
2017年 発明名称「アルツハイマー病の治療剤を含む、神経細胞の軸索の機能不全が関与する疾患の治療剤」、発明名称「神経回路網の再構築・賦活剤」で特許取得している。
受賞歴として, 平成18年度日本神経化学会最優秀奨励賞, 平成21年武見奨励賞, 平成26年度和漢医薬学会学術貢献賞, 平成28年度日本薬学会学術振興賞等がある。

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