和漢薬のちから(その4)
ヤマイモの成分ジオスゲニンに注目
富山大学・和漢医薬学総合研究所の研究により、アミロイドベータによって引き起こされる神経回路網の破綻を修復するような成分が生薬から探索され、“ジオスゲニン”にとても優れた活性があることが発見されました。
ジオスゲニンは滋養強壮を効能として漢方で用いられている山薬(ヤマノイモまたはナガイモの根茎)の成分として知られています。またその他のヤム植物や、コロハ(英名:フェヌグリーク※カレー粉などに用いられる香辛料の一種)にも含有されています。
アルツハイマー病の動物モデルに対して、ジオスゲニンは、神経回路を修復させ記憶障害を改善させることが明らかになりました。
さらに、ジオスゲニンを高濃度に含むヤマイモエキスによっても同様の作用があることが示されました。
この、ジオスゲニンを含むヤマイモエキスの効果はヒトでも検証され、健常人の認知機能を向上させる効果が認められました。
ただし、残念ながら食材に含まれるエキスは極少量で、ヤマイモを食べるだけでは脳に届かないのです。
東田 千尋(とうだ ちひろ) 教授
富山大学和漢医薬学総合研究所神経機能学領域 薬学博士
和漢薬や漢方薬の秘めたる力をテーマに20年以上にわたり、認知症の予防、改善につながる研究を行う。
2017年 発明名称「アルツハイマー病の治療剤を含む、神経細胞の軸索の機能不全が関与する疾患の治療剤」、発明名称「神経回路網の再構築・賦活剤」で特許取得している。
出典 クレールライフ2020年冬・春号 東急不動産株式会社 発行
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